金沢競馬場「白山大賞典」観戦記

金沢競馬場 2002年10月14日開催


金沢競馬場へ

新潟競馬、益田競馬が廃止となった今、最後の日本海沿いの公営競馬となった金沢競馬。
大阪からは比較的近いだけに早くから訪れたい競馬場であり、アラブ日本一の座をかけたセイユウ賞が開催されるなどなじみがあったものの、これまで訪問できていなかった。
この金沢競馬場の全国交流重賞白山大賞典が祝日に開催され、園田・姫路競馬からまたしてもフジヤマデュラブが小牧太騎手騎乗で出走するというので、訪れることとした。
なお、金沢市は加賀百万石の城下町として余りにも有名な観光地である。時間の許す限り観光もしておきたいところ。

その金沢競馬場、金沢市まで大阪からはサンダーバードで約2時間半。7時過ぎの大阪発の列車に乗り、9時41分金沢着。 金沢市に降り立ったのは初めてだが、駅前には高層ホテルが立ち並んでおり、さすがは北陸の大都市の様相。
さて、その駅前から競馬場行きの無料バスに乗り込む。 市街地からバスはどんどん郊外に進むこと約30分、どこに連れて行かれるのかというほど周囲に何もないところに忽然と競馬場が現れ、到着。

広い競馬場

バスを降りてのっけから驚かされたのは、駐車場の広さ。競馬場入り口から見渡す限りの駐車場。 地元客はみんな自動車で来るのが前提のようである。
競馬場入場口でまだ特別観覧席が売り出されていたので購入。 やはり1000円で、またも園田競馬場の異常な高さを痛感。
場内に入いるとすぐ左手が予想紙販売店。 ここの特徴は全て雑誌型予想紙であること。 何を買っていいのかわからんので、勝負服が表紙になっていた競馬カナザワを購入。
入場門付近では、ファンサービスデイということで、焼肉などの無料サービスを行っており、まだ早い時間だというのに結構の客の出。
観客スタンドは南北に建つ一棟。周りが公園風なこともあり、姫路競馬場のような感じか。 もっとも、姫路競馬場にくらべれば、余程新しくて綺麗な建物。

建物内2階ゴール前が特別観覧席になっており入場すると、前年行った名古屋競馬場同様におしぼりに、ジュースサービスありで、専用の飲食店もある。 しばらく見ていると、多くの客が自分の席まで食べ物を持っていって食べており、便利そう。
特別観覧席はゴール前のうえ、概ね他の競馬場同様、全体が見回せて眺めがよい。
この金沢競馬場、コースは1周1200mということだが、競馬場外部にも何もないので、開放感があり、広々と感じる競馬場である。
また、競馬場周囲が木立に囲まれ、馬場内はよく手入れされた公園になっており、かなり綺麗な部類で、ゴミゴミした感じが全くない。

座席を確保すると、例によって、カメラ持参で場内巡り。 ここの特別観覧席は出入りするたびに出場証を渡され、ちょっとばかり鬱陶しい。
場内うろついていると、横断幕を張っていた小牧太横断幕の方と出会い、あいさつ。いつもご苦労さんです。
パドックはスタンド裏側だが、こじんまりしたもの。向かいが河北潟だそうで、建物などが見えない。本当に競馬場周辺には何もないところである。
食堂棟は2棟あるが、外観は園田同様ただの簡易な建物。ただし、種類は豊富か。 ある店のサンプルを見てびっくりしたのは「お子様ランチ」があったこと。競馬場内でこれがあるか、という感じ。
そういえば場内、ファンサービスデイということもあるが、子供連れ家族の姿が目立つ。中央の競馬場同様、公園に遊びに来る感覚なんだろうか。

レースは…

レースの方は、アラブもあるが、この日は全てサラのレース。 頭数が少なく枠連、枠単ばかりなのは何でだろう。
さて、私は2Rから勝負する。レースは予想紙の印とおりの人気馬が来る来る。 1番人気の馬が必ず連にからむという本命線の展開。配当も比較的安い。しかし、私ははずれまくり。相手を買ってない、本命をはずして買うと本命が来るなど一言でいって馬券下手なのである。

さすがに寿司は美味い!

そんなレース観戦中でも待ちに待った昼飯。 金沢競馬場といえば食事がおいしいので有名なところ。 その代表格は何と言っても金沢玉寿司。食堂棟に2軒あるが、入場門側の店に入る。
職人さんが次々と寿司を握って、順番にカウンターに置いておき、気に入ったものを客が取って食べる方式だが、ちゃんとしたネタとシャリを使っており、並みの寿司屋以上の味で大満足。
惜しむらくは、この金沢競馬場内、酒類販売禁止のため、美味しい寿司を食べながらお酒を飲むことができない。 少々値段が高めなのは仕方ないとしても、非常に残念。

白山大賞典

私はレースの方が2Rから6連敗でかなり焦りだし、馬複にして買った8Rでようやく安い配当で的中し連敗ストップ。
そして、いよいよメインの白山大賞典。
中央からブリリアントロード、スナークレイアース、アルアラン。 また、東海地区からミツアキサイレンス、ゴールドプルーフと交流戦で実績のある馬が登場しており、同日盛岡競馬場で行われる南部杯同様に注目が集まるレース。
その中で、園田・姫路競馬から小牧太騎手騎乗でフジヤマデュラブが佐賀、上山に続いて出走。本当に園田・姫路競馬の遠征王である。
人気の方は今年交流重賞2勝のアルアランが一本被り状態の一番人気。 私は対抗のミツアキサイレンスからアルアランとスナークレイアースに馬単表裏を購入。

さて、レースはスタート後、予想通りアルアランが先行、次走はゴールドプルーフ。 やはりこのままアルアランが行くのかと誰しもが思った向こう正面で突然気配が悪くなり、ズルズルと後退し、場内大きなざわめき。
3角あたりで先行するゴールドプルーフにミツアキサイレンス、スナークレイアースが追いつき、4角過ぎて一気にスナークレイアースが抜け出し、そのまま差を広げてゴールイン。
2着の方は、このまま行けば私の馬券が的中と2番手を行くミツアキサイレンス・川原騎手に声援を送る中、ミツアキサイレンスは上がってきたブリリアントロードをクビ差で押さえて2着入線。
勝てなかったのはもちろん残念だが、地方競馬応援者としては嬉しい2着。
そして、発表された配当は馬単4720円の好配当。単勝2番3番人気馬でこの配当とは、いかにアルアランに人気が集まっていたかよくわかる。 私はメインということで1点500円買いが功を奏し、個人的にも稀な大勝ちで、大阪から金沢までの電車賃が賄えた。

金沢を後に

この後南部杯があったが、勝って気を良くし、ここで競馬場を後に。
市内までの無料バスでおじいさんと隣合わせになると、このおじいさんが今日は勝ったんか、どっから来たんだとしゃべりかけて来るので、大阪から来たと言うと余計話が止らなくなり、昔は香林坊あたりにあったという金沢競馬場のことなどを聞きながら市内到着。
私はバス終点の兼六園公園まで乗って、有名な金沢城石川門辺りや兼六園をざっと観光して金沢駅に。
駅内のショッピングセンターで車内食用に寿司を買って帰路へ。 寿司は、競馬場内の寿司屋の金沢玉寿司で苦笑い。結局、金沢玉寿司の寿司を食べに来たような金沢遠征であった。