高知競馬「南国桜花賞」観戦記

高知競馬場 2004年4月11日開催


高知競馬場へ

四国唯一の競馬場である高知競馬場。
以前は高知市の市街地にあったが施設の老朽化、暴力団抗争などを背景に昭和60年に現在地の郊外に移転し、地方競馬場の中ではかなり新しい部類。
高知競馬場は秀逸なサイトなど地方競馬界ではサービスで群を抜いているが、一方では累積赤字で閉鎖寸前と競馬ファンの注目度も高い。

その高知競馬場、大阪からは結構近いのにアクセスが難点で日帰りは電車では困難、まず飛行機でないと無理。
いつか行こうと思いつつ、なかなか現地観戦がかなわなかったが、高速バスで神戸から適当な時間での往復便があると聞いて、この度ついに現地観戦になった次第。

高知競馬場といえば交流重賞は黒船賞。
本来なら高知競馬遠征は黒船賞を観戦と思っていたが、同じ日に昨年秋から巷を賑わすハルウララに武豊騎手が騎乗するとあって異常なまでの盛り上がり。
日頃からハルウララブームに疑問を感じるうえ、普通の状態の競馬場を見たい自分にとって、馬鹿騒ぎとしか思えず、黒船賞の観戦をパス。
阪神競馬場で桜花賞が開催される日に南国桜花賞が開催されるので、天の邪鬼を発揮して阪神競馬場をけって高知競馬場への観戦を決めた。

神戸三宮7時30分発のバスに乗車。乗客は自分含めて5人。
明石大橋〜鳴門大橋〜徳島自動車道〜高知自動車道を経て、乗車時間4時間足らずで11時過ぎに高知到着。
降りたところは「はりまや橋」。
歌で有名な「はりまや橋」であるが、その橋は欄干だけ。
朱塗りの模造橋も出来たが、やはり日本三大がっかり観光地で、今では路面電車の行き交う大きな交差点。
競馬場への最終無料バスが12時過ぎで約1時間余裕があったので土佐電鉄に乗って駆け足で高知城を観光。立派な追手門に現存天守閣と迫力満点。

小さい競馬場やなあ

お昼12時過ぎの無料バスに乗って競馬場へ。これまた乗客は自分含めて4〜5人。
バスは郊外へひた走り、造成地の中にぽつん建つ競馬場に到着。

入場門を入った競馬場はこじんまりとした印象。
敷地も狭く、スタンドもあまり大きくない。コース前の観客スペースもかなり狭い。
新しいのに小さい競馬場やなあというのが第一印象。

レースコースは1周1,100mと地方競馬としては普通クラス。
コース内が調整池になっていて殺風景このうえなし。

さて、場内は観客もガラガラで見た目で千人もいない感じ。
当然ながら観客席も人影まばらで席取の必要などなし。
さっそく、カメラ片手に場内をうろつく。が、あっという間に終了。

ここで既に到着していたリーダー、3号馬さんと出会う。
その後、さすがにアラブ重賞ということで、アラブ好きな方々が順次集合。

3号馬さんのガイドで場内食処というより屋台めぐりをし、名物の鯨カツにビールで一杯。
屋台はかなり充実している感じ。

観客も少なく競馬場とは思えないのんびりしたムードの競馬場。
ここに先日のハルウララ出走時に2万人からの観客が押し寄せたというのは、狂気の沙汰としか思えない。
この日は私ものんびり観戦。

高知競馬といえばサラ・アラブともにレースが行われているが、中央・他地区移籍の高齢馬が多いというのが特徴か。
出馬表をみるとやはりちょっとこれではなあ・・・というのが正直なところ。
この日もあの益田競馬のニホンカイマリノが出走していたが、既に9歳で相当苦戦している模様。

なお、私のラフィアン初出資馬のマイネパッサージュがこの1月末に園田競馬から移籍しているが、その後全く出走していない。
再会できればと思っていたので、どうしているのか少々心配。

ということで、メインまで適当に馬券を買ってレース観戦。

南国桜花賞

メインはアラブ重賞の南国桜花賞。
経営が苦しい高知競馬、重賞といっても1着賞金わずか42万円で園田競馬の平馬レース並み。
予想は高知競馬生え抜き馬、地元ではほぼ敵なしで、他地区の全日本アラブグランプリ、西日本アラブ大賞典にも出走したエスケープハッチが本命。
パドックで見ると若い馬体もあって一頭抜けた感じ。

レースは中団を追走したエスケープハッチが、2周目3角手前で2番手に押し上げて、直線抜け出して快勝。
人気通りの結果に。私もわずかながら買った馬券が的中。
レース後は、ウイナーズサークルもないので、関係者が表彰台で式典を行うだけ。ファンも少なく花束を配るも余ってしまったのが少し寂しい。

高知競馬場を後に

最終レースを終えて競馬場を後に。
高知駅まで出て、軽い夕食を摂って、夕刻6時発の神戸行きのバスに乗車。
今度高知競馬に来るのは一体いつになるのか。ひょっとして閉場開催になるのかなあ、と思いつつの帰路であった。