一口馬主クラブ入会顛末記
(余は如何にして一口馬主となりし乎)

◆私でも馬主に・・・?

競馬を始めたのが数年前。
いろいろと馬券を検討し、勝ったり負けたりの日々であったが、長期的にみると、配当率は70%台に収れんしていった。
馬券なんて買えば買うほど損をするを文字通り体感していたが、ある日月刊ハロンの地方競馬馬主に関する特集記事が目に入った。

地方競馬の馬主になる方法を紹介したものであったが、驚いたことに、サラリーマン生活十数年の私でも馬主資格をクリアしていた。
馬の方は、地方競馬なら新馬でも100万円あれば十分なので、それくらいなら何とかなる。
あとは預託料さえ払うことができれば立派な馬主生活突入である。

馬券の方は勝ったり負けたりでそれだけ。
同じ損をするのなら特定の馬にかかわるのもいいなあと思った。
ネットで調べると確かにサラリーマンで地方競馬馬主の方のサイトもある。
案外と馬主になることは現実的な話なんだなあと、 ひょんなことからまじめに馬主に関心を持つようになった。

◆やっぱり一口馬主に

とはいうものの、実際にはそう簡単には馬主になる訳にはいかない。
何といっても預託料。
例えば、地元の園田競馬の預託料は全国一の水準。
月に3回走ってくれる丈夫なアラブの競走馬でも手に入らない限り、負担は困難としかいいようがない。

という訳で、正式な馬主になるのは老後の楽しみに置いておくことにして、共同馬主にでもなることを考えた。
さて、共同馬主はサイトで調べるといくつか存在することがわかったものの、南関東中心。
見に行けない競馬場の競走馬の馬主になっても仕方がない。

そこで次は、誰でも考える一口馬主に至った。
ご存知のとおり、名前こそ一口“馬主”であるが、ただの出資で馬主行為は何もできない。
それでも気分だけでもいうことで多くの競馬ファンが一口馬主になる訳だが、私は“馬主”というくすぐりを入れたうさんくさい商売だと思っていた。

そんな時、私がクレジットカードを持っているJCBの会報誌に一口馬主クラブの案内が載っていたのを思い出した。
ジョイサラブレッドクラブである。
とりあえず、タダなのでものは試しと募集馬カタログを取り寄せることにした。

届いたのは立派な募集馬パンフレット。
ここで元来のミーハー心が頭をもたげ、競争馬の写真を見ているだけですっかりその気になってきた。
相手方の思う壺である。
それでもまともに考えて、他のクラブのパンフレットを取り寄せたり、インターネットや雑誌などで一口馬主のことを調べてみた。

◆ラフィアン入会へ

社台の評価が高いのは当然として、幾つかの記事でまともな一口馬主クラブは社台とラフィアンくらいだというのを目にした。
クラブの運用手法はいろいろとあるようだが、生産から育成まで競走馬をクラブが管理し、肝心の馬が走るのは、社台とラフィアンだというものだ。

実のところ、名前は聞いたことがあるようなものの、あまり記憶にないクラブであった。
インターネットで調べるとちゃんと公式ホームページがあった。
それを読んで初めて“マイネル”のクラブであることに気がついた。

公式ホームページで所属馬のデータもあり、他のクラブのデータの比較から、出走率と勝ち上がり率が非常に高いことがすぐにわかった。
出走率が概ね9割以上で、そのうちのほぼ半分が勝っている状況である。
ただ、圧倒的に1勝、せいぜい2勝止まりが多く、所属馬が多い割りには、オープン級の馬は数の割りにいない。
過去の活躍馬はマイネルラヴ、マイネルマックスだが、GI馬はこの2頭だけ。
堅実といえば、堅実だが、華やかさのないところだなあというのが第一印象であった。

とはいうものの、考えた挙句にラフィアンへの入会を決めた。
せっかく入会して出資したのにその出資馬が出走しなかったら、勝ちも負けもないからである。

そして、出資馬を申し込むべく募集パンフレットを入手した。
他のクラブはタダだったので、500円と有償だったのは少々驚いたが。

そして、いよいよラフィアンに入会するに至り、一口馬主となった次第である。
出資馬がどのような活躍をするか定かではないが、応援サイトを公開しつつ出資馬を見守ることとした。

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