一口馬主税金問題について


◆税金問題浮上

社台・サンデー募集馬カタログの到着日。
その日の昼間、職場の休憩中に垣間見た一口馬主競馬板では何やら税金問題の記事がちらほら。
何か公式サイトでお知らせでもあったのかなあと思いつつ帰宅して、カタログ一式を開封。
その中にとある文書が同封されていた。

小難しい長い文章だったが、要するに一口馬主が商品ファンドである以上、税務処理はそれに従って処理されるべきと各クラブは国税庁から是正を求められており、業界団体として交渉を重ねているが結論の見通しが立たず、税務処理方法が変更される可能性があるということで、その内容としては、以下の5点が明示されていた。

(1)賞金等の分配に20%の源泉所得税が賦課。
(2)JRAの賞金に課せられる源泉所得税は会員帰属からクラブ帰属に。
(3)同じく賞金に消費税が賦課。
(4)賞金等の配当は雑所得とされ20万円を超えた場合は確定申告が必要。
(5)出資馬が赤字となった場合、他の出資馬の黒字との合算ができない。

私は、ラフィアンに入会する時に、今の一口馬主クラブがどのような経緯で設立され、運用されているのかある程度は調べたつもり。
また、入会後に他の方のサイトでクラブによって税処理で異なる処理がされていることも聞いていたので、概ね内容はわかった。

さて、(2)と(3)はクラブによって処理が異なり、ラフィアンでは既に実施されていたもので、やむをないところ。
大きな問題は、まず(1)で、通常のファンドと同様に全ての配当から20%が天引きされる訳で、大幅な収入減。
さらに(4)と(5)は、これまであいまいだった確定申告が必須事項に。
源泉徴収されていれば、知らぬ振りを決め込むことも困難。

さらに、社台競走馬ファンドなどではなく、一頭ごとに商品ファンドの扱いを受けるので、複数馬の赤字・黒字が通算できない。
一頭黒字でも確定申告が必要とのことで、所得税・住民税の増加につながる。
社台・サンデーの場合、40口出資なので未勝利勝ちでも約10万円の配当があり、年間20万円などあっという間に超過してしまう。
せっかく配当があっても赤字額と相殺もできず、それだけに課税で、またまた大幅に収入減。

私が一口馬主クラブに入会して6年目、いまだかってない大きな制度改定。
競馬なのである程度の見返りも期待して一口馬主となっただけに大幅な収入源は正直なところ大きな痛手。
元々儲からないのがさらに収支が悪化するとは…

商品ファンドなので、厳密に適用すれば課税はやむを得ないところか。
そもそも一口馬主制度を商品ファンドに無理やりあてはめたこと自体が問題で、お知らせにある解決策は見出せるのか大いに疑問。
今後どうなるのか注目だが、業界リーダーの社台グループからの通知。
不安をあおるだけの文書を配布するはずもなく、ほぼ確定事項だろうとあきらめも。
今後の出資をどのようにするのか大いに悩む事態になった。

◆税金問題への対応

一口馬主掲示板など一口馬主関連のBBSではその後話題騒然。
ただ、内容を見ていると、文章の内容がよく理解できない方、自分の馬は赤字だから関係ないと決め付ける方、等々予想以上に内容が理解されていないことに少々唖然。

本当に競走馬の共有だと思っていたんじゃないかという感じで、よく言えば純粋の競馬好き、悪く言えば制度も知らずに大金出して莫迦じゃないのというのが正直なところ。
社台・サンデーの会員でこれでは、若い会員の多い多数口のクラブでは理解しろというのが無理なところも。
もっとも、多数口のクラブでは年間20万円配当など数えるほどの事例で、元々の配当金もわずかなので、それから20%源泉徴収されてもあまり大きな違いはなく、制度が変わっても影響は少ないのかもしれない。

この税務処理改定で、今回の出資は見送り、いや一口馬主自体を辞めてしまうというような書き込みも多く見受けられた。
これ以上収入が減ってしまうのではやってられないというのは私も同感。
しかし、いろいろと考えたが、結局、せっかくここまで続けたので、様子見で少しばかり金額を減らして出資することにした。


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